アンオーソライズド(英語学習リファレンス)

英語の表現や文法についてゆるゆると

seem の使い方 その2

前回の続き。

 

日本語で【彼は足が早い】という内容に

外側(日本語では右側)から

『ようだ』をつけて、

【彼は足が速い】『ようだ』

と表現できるように、

 

英語でもhe runs fast を

外側(英語では左側)から

It seems that をつけて

It seems that he runs fast.

と表現できます。

 

He runs fast. は断定的ですが、

It seems that をつけることで

推量を表すことができるわけです。

便利なツールですね。

 

It seems that he runs fast.

 

でも!

彼のことについて言いたいんだから、

最初にHe って言いたい気持ちってある

と思うんです。

つまり、He を主語にしたい、と。

 

彼のことを思い描きながら

口先から"He" と出てしまった。

 

じゃあ、この内容をHe を主語にして

言えないのか!

 

言えます。

 

これは、この表現形式の重要な書き換えです。

 

(1) It seems that he runs fast. 

 

の that節の主語を文の主語にします。

he を it の上にかぶせるイメージです。

 

すると

(2) *He seems that he runs fast.

 となります。

he が2回出てますね。いりません。

 

ここで、seem that ではなく

seem to という形にします。

 

(3) He seems to run fast.

 

完成!

 

(4) It seems that he runs fast.

(5) He seems to run fast.

 

公式化すると、こうなります。

(6) It seems that S V ....

(7) S seem to V .... 

 

(6) が基本形で、(7) が変化形だと思ってください。

 

 

seem to の後ろがbe動詞の時は、

to be が省略できます。

 

(8) It seems that you look happy.

(9) You seem to be happy.

(10) You seem happy.

 

 

今回は、肯定文で現在形だから

話は単純なのですが、

否定形の時はどうするのとか、

過去形の時はどうするのとかは、

また別のエントリーで扱います。