アンオーソライズド(英語学習リファレンス)

英語の表現や文法についてゆるゆると

英語の中のラテン語 per capita

per capita という表現があって、

capita はcapital のスペルミスか、

と一瞬思うのですが、

もちろんミスではありません。

 

これはラテン語由来の言葉で、

「一人当たり」という意味です。

 

使い方は、

per capita income

で「一人当たりの国民所得

国民総所得を国の人口で割ったもの)

が一番メジャーでしょう。

 

per capita consumpition of 〜

「一人当たりの〜の消費量」

という使い方もあります。

 

capital も語源をたどると「頭」

に行き着くので、

無関係な単語ではありません。

 

 

 

 

 

間違いやすい自動詞 participate

自動詞とは後ろに名詞を取らない動詞で、

他動詞とは後ろに名詞を取る動詞です。

参照記事

 

参加するという意味の participate は

自動詞です。

なので、「会議に参加する」と言いたい時は

 

(1) *participate the meeting 

 

ではなく

 

(2) participate in the meeting

 

になります。

 

用いる前置詞は in です。

 

take part in と交換可能なので、

 

(3) take part in the meeting 

 

としても同じです。

 

おそらく間違えやすいのは

 

(4) *take + part + in = participate 

 

と間違えて覚えてしまうからでしょう。

正しくは

 

(5)  take + part + in = participate in

 

です。この書き換えはどちらも in を使いますよ。

間違いやすい他動詞 discuss

自動詞とは後ろに名詞を取らない動詞で、

他動詞とは後ろに名詞を取る動詞です。

参照記事

 

discuss は「〜について議論する」

という意味ですが、他動詞です。

つまり、「その問題について議論する」は

 

(1) *discuss about the problem

 

ではダメということになります。

前置詞 about があるからです。

 

(2) discuss the problem

としなくてはいけません。

これは、ほぼ全ての人が間違えたことが

ある間違いと言えると思います。

 

分かっていても、会話ではつい言っちゃう

こともあると思います。

 

「そっかー、discuss about はダメなんだね。

でも、なんか about ついてるの

見たことあるような気が…」

 

それは、名詞形 discussion です。

名詞は目的語を取ることができません。

なので discussion の場合、

前置詞 about 等を使います。

「その問題についての議論」は、

次の通りです。

 

(3) discussion about the problem

(4) *discussion the problem

 

(3)はオッケーで、(4)はダメです。

 

まとめると、次のようになります。

 

(5) discuss the problem

  「その問題について議論する」

   動詞として表現

(6) discussion about the problem

  「その問題についての議論」

   名詞として表現

直接話法と間接話法 その1

AさんがBさんの話した内容をCさんに伝える時、

Bさんの言ったセリフを

そのまんま使うのが直接話法、

AさんがAさんの目線で

言葉を組み替えるのが間接話法です。

 

「Bさんが『明日ここで君に会いたい』と言った」は、

「Bさんが翌日そこで私に会いたいと言った」に

なります。

 

君 → 私

明日 → 翌日

ここ → そこ

 

というような言葉の入れ替えが起っています。

「君」が「私」になるのは、

誰が話すかで誰を指すかが変わるからです。(ダイクシス)

 

「明日」と「翌日」の違いを考えたことがありますか?

「明日」は、今から見た次の日のことで、

「翌日」は、そのできごとがあった次の日のことです。

 

「ここ」が「そこ」になるのは、

会いたいと実際に言った場所と

今話している場所が違うからです。

 

直接話法は聞いたセリフをそのまま言うので

どちらかというと幼稚な表現ですが、

いきいきとした描写になるかもしれません。

 

間接話法はセリフではなく地の文で表現するので、

大人っぽく洗練された表現ですが、

そればかりが続くと文章が単調になり得ます。

 

 

ビジネスの場などで、

上司への報告が直接話法ってのは

ちょっと考えにくくないですか。

 

そういった意味で、

直接話法を間接話法に直す、

聞いたセリフを自分の視線でリテリングする

ことは、一般に思われている以上に

大切なことなのではないか、と思います。

この言い換えを話法の転換と言います。

seem の使い方 その2

前回の続き。

 

日本語で【彼は足が早い】という内容に

外側(日本語では右側)から

『ようだ』をつけて、

【彼は足が速い】『ようだ』

と表現できるように、

 

英語でもhe runs fast を

外側(英語では左側)から

It seems that をつけて

It seems that he runs fast.

と表現できます。

 

He runs fast. は断定的ですが、

It seems that をつけることで

推量を表すことができるわけです。

便利なツールですね。

 

It seems that he runs fast.

 

でも!

彼のことについて言いたいんだから、

最初にHe って言いたい気持ちってある

と思うんです。

つまり、He を主語にしたい、と。

 

彼のことを思い描きながら

口先から"He" と出てしまった。

 

じゃあ、この内容をHe を主語にして

言えないのか!

 

言えます。

 

これは、この表現形式の重要な書き換えです。

 

(1) It seems that he runs fast. 

 

の that節の主語を文の主語にします。

he を it の上にかぶせるイメージです。

 

すると

(2) *He seems that he runs fast.

 となります。

he が2回出てますね。いりません。

 

ここで、seem that ではなく

seem to という形にします。

 

(3) He seems to run fast.

 

完成!

 

(4) It seems that he runs fast.

(5) He seems to run fast.

 

公式化すると、こうなります。

(6) It seems that S V ....

(7) S seem to V .... 

 

(6) が基本形で、(7) が変化形だと思ってください。

 

 

seem to の後ろがbe動詞の時は、

to be が省略できます。

 

(8) It seems that you look happy.

(9) You seem to be happy.

(10) You seem happy.

 

 

今回は、肯定文で現在形だから

話は単純なのですが、

否定形の時はどうするのとか、

過去形の時はどうするのとかは、

また別のエントリーで扱います。

 

 

seem の使い方 その1

「〜のようだ」を表す動詞 seem の使い方が

めちゃくちゃな人が多いですが、

正しく理解したいところです。

 

基本はこれです。

It seems that 【      文       】

 

日本語で考えてみると、

【彼は足が速い】

という文の外側に『ようだ』をくっつけて、

【彼は足が速い】『ようだ』

ってできます。

 

これと同じ感覚で、

he runs fast

の外側から It seems that をつけて、

It seems that he runs fast.

ってできます。

 

 

これができるだけで、表現の幅がかなり

広がると思うんです。

 

続きはまた今度。

 

自動詞と他動詞

 

 

  

自動詞:動詞の直後に名詞が来ない動詞

他動詞:動詞の直後に名詞が来る動詞

 

(1) I saw the man.

(2) I looked at the man.

 

とあったら、(1)のsaw が自動詞で 

(2) のlooked が他動詞です。

だって、(1) saw はすぐ後ろに the manって名詞が来てるけど、

(2) looked はすぐ後ろにあるのは at って前置詞です。

 

 話を簡単にするために、

 the man を名詞と言っています。

 本当は名詞句です。

 

 「他動詞って他のなにかに働きかける動詞」

みたいな説明はオススメしません。

 

自動詞・他動詞は「意味」ではなく「形式」の概念です。

 

自動詞・他動詞はすぐ後ろに

名詞が来ないか来るのかだけの話なのです。